内緒でいろいろ作るんだ。

だだの日記です。忘れないように書いてます。

本 「モンスター」

「モンスター」 百田尚樹 ★★★★☆
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モンスターとよばれるくらい不器量な少女が、そのことでたくさん傷つけられ、美しさという価値観に囚われて育つ。名前を変えて東京に出たある日、ふとしたきっかけで目の整形したことででコンプレックスが解消され、以降次々に整形を繰り返し完璧な美貌を手に入れる。
そこまできて、自分が一番欲しいもの、欲しかったものに気づいて、故郷に別人として戻る。
故郷では幼いころは自分をモンスターとよんだ男たちに多少の復讐をし、最後は欲しかったもの、初恋の男の子の愛、を得て、死んでいく。

あまりにも都合よく話が進むので、ちょっと興ざめした部分もあるけど、そういう生き方を選んだのならこうなるしかないよなと思う。

この少女は、両親に愛されなかったせいでそのままの自分を認めてあげることができず、整形で美しさを手に入れることだけが自分を好きになる手段になってしまう。

なんだかかわいそうで、大丈夫だよって言ってあげたい。

世の中、ブスでも努力していろんなことを身に着けて思いやりがあって人の役に立つブスになれば、顔なんて結構慣れるものだから、そのうちあなたを受け入れてくれる友人や同僚、絆が生まれるよって。

女なら、綺麗なほうが得だし生きやすい、ということは身をもって知っていること。だけどブスでも身分相応なもので満足できれば、最終的にそんなに悪い人生じゃない。。。と、思う、思いたい。

きれいな人は本当にうらやましい。
小さいときから周りに人が集まってみんなにやさしくされて、だから素直に育つし、大人になると親切にされるし、いろんなことで希望が叶うことは多いし、バイトするにも就職するにも部屋を借りるにしても得だし、努力しなくても友達はいっぱいできるし、、、私は全て逆なので本当に本当にうらやましい。

でもブスはブスなりに自分で性格を補正し、努力していろんなことを身につけて、社会の役に立つ大人になるのです。そして自分がここにいる意味を自分で作っていくことができるのです。

百田尚樹さんのこと、「海賊と呼ばれた男」の「男子優性思想」で大嫌いになったけど、この話の「美人は得」には大賛成。
あとは、この本のテーマとは違うと思うけど、やっぱり親の愛が子供の一生を左右するんだなぁと。