映画を見たかったのですが、近くで上映がなかったので、原作を読んでみました。
映画の予告編では、希林さんがあんこを煉っているシーンが印象的でしたが、本でもあんこを作る徳江さんが希林さんのイメージにぴったりでした。
ストーリーは、訳あって和菓子店のやとわれ店長として働く千太郎のもとに、徳江が現れ、手作りの「あん」を伝授する。
あんのおいしさで和菓子店は繁盛するが、実は徳江はハンセン病の元患者で、悪意のある噂が広まってお客さんが離れてしまう。
最後は千太郎が徳江に背中を押されるようなかたちで自分の道をみつけつつある、というところで終わります。
登場人物に纏わるサブストーリーとかは深く書かれていなくて、ボリューム的にはちょっと物足りないけど、おもしろくてあっという間に読み終わってしまいました。
中学生が課題図書として読むのにはぴったりな1冊だと思いました。
今後、スピンオフで千太郎、わかな、徳江の若い時、それぞれのストーリーが本になるのを期待します。